マニュモビールズ,Manu Mobiles,モビール

日本発。紙と糸だけで作られた新しいタイプのモビール。

 

モビールとは、北欧で生まれた主に子ども向けのインテリアです。 そのモビールを日本の視点から再解釈し、新しいタイプのモビールを作り上げました。 原材料は「紙」と「糸」のみ。「消費されていくものではなく、ずっと愛され続けるものを」と考えた結果、金属やプラスチックなどは省かれ、「紙」と「糸」だけが残ったのです。

モチーフの表現には印刷を用いず、色の異なる紙を貼り合わせることで、紙の本来持つ風合いを残しています。もちろん原材料の紙と糸は、全て国内生産のものを使用。紙を一枚ずつ丁寧に貼り合わせる作業も、全て国内で行っています。

日本の伝統的な“手法”や、“仕組み”を尊重し、取り入れながら、皆様の生活に優しく寄り添えるような製品を生み出していけたら幸いです。

 

 

From Japan. A new type of mobile made from only paper and thread.

 

Originating in Scandinavia, mobiles are an interior decoration intended mainly for children. We created a new type of mobile by using a Japanese perspective to reconsider traditional mobiles. Our mobiles are made from only paper and thread. We wanted to create something which is loved endlessly instead of simply being consumed. Our desire led us to cast aside materials such as metal and plastic, returning to the essence of paper and thread.

Instead of printing motifs, we affixed paper of different colors to preserve the inherent texture of paper. Of course, all paper and thread in our mobiles were made in Japan. The detailed process of affixing individual sheets of paper is also performed completely in Japan. By respecting and incorporating traditional Japanese techniques and structures, we hope to create products that bring intimacy and warmth to your lifestyle.

 


1.アートとしてのモビール

モビールとは、「動く彫刻」という意味です。20世紀に入って、キネティックアートと呼ばれる、芸術の新しいムーブメントが起こりました。本来動かなかったはずの芸術作品に、時間という概念をプラスして、動く芸術作品がたくさん生まれました。その中でも、アメリカの芸術家アレクサンダー・カルダーの製作した一連の作品が、「モビール」と名付けられました。(名付けたのは、同じく芸術家のマルセル・デュシャンと言われています。)

アレクサンダー・カルダー(出典:wikipedia)
アレクサンダー・カルダー(出典:wikipedia)

2.北欧で生まれた第二のモビール

カルダーの製作したモビールの一つのモデルを下敷きにして、北欧で第二のモビールが生まれました。日本よりも気温が低い北欧では、部屋の中で過ごすことが多く、インテリアの文化が盛んです。(家具やファブリックにおける秀逸なデザインの数々は、最近日本でも盛んに紹介されているのでご存知の方も多いと思います。)第二のモビールは、最初赤ちゃんのための知育玩具として誕生しました。寝ていることが多い赤ちゃんの上に、モビールがあったら目に優しく、心も休まります。カルダーの芸術的なモビールとはまた異なり、可愛らしくデザイン性の高い知育玩具としてのモビールは、瞬く間に北欧の家庭へ広まりました。赤ちゃんや子供だけでなく、大人のインテリアとしても生活の中へ取り入れられたのです。


3.日本で生まれた新しいモビール

その北欧で生まれたモビールの流れをくみ、ここ日本で第三のモビールが生まれました。それが「Manu Mobilese(マニュモビールズ)」です。カルダーのモビール、北欧のモビールをリスペクトしたうえで、日本人の視点から新しい解釈を加えて作り上げました。それは、北欧のモビールのように知育玩具やインテリアとして、量産できるプロダクトでありながら、カルダーのモビールのように芸術的な可能性も秘めています。生まれたのは21世紀に入ってからなので、まだ新しいプロダクトです。これまでのモビールとどこが違うのかを一つずつ見ていきましょう。

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1.棒がない理由

北欧から輸入されてきたモビールをよくご存知の方は、私たちのモビールを見ると、あることに気づくかもしれません。多くのモビールでよく見られる、金属や木でできた「棒」が、私たちのモビールには見当たらないからです。従来のモビールでは、棒の両端に、モチーフが吊り下っているものが一般的でした。私たちは、その「棒」を省き、月や虹などのモチーフで表現することにしたのです。棒を省くことで、モチーフ同士が一体感を増し、そこに「物語性」が生まれてきます。従来の「棒」タイプのモビールは、日本の伝統的な人形ヤジロベエのように、どちらかというとバランスを保つことに主眼が置かれていました。私たちはその「バランス」も保ちつつ、さらに「物語性」を加えることで、日本らしい新しいタイプのモビールを考案したのです。棒タイプのモビールもスタイリッシュでオシャレで良いと思いますが、赤ちゃんが目を開いたとき、そこに絵本から飛び出して来たような物語性があったら…より一層赤ちゃんの目を楽しませ、心も豊かにしてあげられるのではないでしょうか。


2.独自の製法

モビールの中の全てのモチーフはカッティングされた紙を貼り合わせて表現されています。紙をカッティングして作られた製品なら今ではあまり珍しいモノではないかもしれません。モビールであれば、むしろそれが主流とも言えるでしょう。ですが、カッティングした紙を貼り合わせた製品となると、ごくわずかしかありません。私たちのモビールの要となっているのは、じつはこの「貼り合わせ」の方なのです。一つのモチーフにつき、少なくても3枚以上、多いと7枚以上の紙を、手作業で丁寧に貼り合わせて製作していきます。それにより一枚の紙にはない重厚感や強度が生まれるとともに、紙と紙の間にある適度な凹凸や陰影が、印刷では表現できない貼り絵のような温もりを感じさせてくれます。

また、紙を3枚以上貼り合わせるこの独自な製法は、穴を空けることなく、糸とモチーフを結びつけることを可能にしました。1枚の紙で作られたモビールでは、糸とモチーフを結ぶために穴を開ける必要がありました。この穴をなくし、「糸」との連結点を可能な限り見えなくすることで、モチーフがそのまま宙に浮かんでいるように見えるのです。(この穴が空いていることで、物語の世界から醒めてしまうように思えませんか?) 

私たちのモビールの独自性は、「印刷をしない」「紙を何層にも貼り合わせる」「連結点が見えない」という3点です。これは、まったくオリジナルに考案された方法です。もちろん、日本人の手で、日本で製作されている正真正銘のメイドインジャパンな製品です。


3.製作されている場所

カッティング以外の手作業の部分は、主に日本の「障碍者施設」の方々の手によるものです。従来の障碍者施設では、袋詰め作業や仕分け作業など、単調で機械的な軽作業が主な仕事内容でした。私たちのモビールの丁寧な貼り合わせ作業は、職人の気質が求められるやりがいのある仕事です。当然、求められるスキルをクリアする方にのみ携わっていただいております。

私たちは、障碍者の方々が、仕事に誇りを持ち、それが自信へとつながるような環境を作って行くことを心がけています。仕事をする上で居心地の良い「環境」と、やりがいのある「内容」、そして適正な「賃金」。これらを、持続することができるような仕組みを少しずつですが、構築していこうと考えています。


4.より小さくしていく仕組みづくり

マニュモビールズは少人数で運営されています。もちろん、製作していただく障碍者施設の方や、その他の関係する企業などとの連携はありますが、マニュモビールズ自体の運営は数人で行っています。そして、今後もできるだけ、規模を拡大していかないように、小さな規模のまま経済活動を続けていけたらと考えています。

それは、会社の規模を大きくしていくことが求められる従来の企業形態とは異なるものかもしれません。もちろん利潤は減少する傾向にあるというのが一般的な理論であり、ゆえに規模を大きくしていくことが求められてきました。ですが、より一般的で素朴な考えでは、「常に大きくしていくことは不可能なのでは?」と思うのです。「去年よりも今年」「今年よりも来年」と、常に会社の規模を大きくしていくようなサイクルには、どこか無理があるように思うのです。

マニュモビールズは、このような考えに基づき、できる限り少ない人数で、良い結果を出せるような仕組みを考えていきます。大きくしていくことが難しい時代であるなら、「小さい規模でも豊かに生活できるような仕組み」を考える方がよほど合理的で懸命な選択だと思うのです。

私たちは、以上のようなコンセプトに基づき、活動を続けます。「日本」の文化や伝統を尊重し、少ない人数で最大の成果を出せるような仕組みを作る事で、モビールを世界中の家庭に届けていけたらと思います。



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日本では、まだモビールが家庭に普及しているとは言えません。数年前まで、「モビール」という言葉でさえ、ほとんど知られていませんでした。最近になって少しずつ「モビール」という名称が認知されるようになってきましたが、まだまだ定番のインテリアアイテムとはいえないのが実情です。モビールの説明をするとき、お客様からこのような意見をよく聞きます。

 

「どこに、どうやって飾ればいいの?」

「飾るスペースがないし…」

 

確かにこれまであまり馴染みがなかったモノを、生活の中へ取り入れるのは難しいことかもしれません。もちろん自由に飾っていただくのが一番いいのですが、絵画も額に入れて飾る方が見栄えが良くなるように、モビールもより良く見える飾り方があります。ここにご紹介するのは、ほんの一例になりますが、モビールを生活の中へ取り入れるためのヒントになれば幸いです。赤ちゃんにはもちろん、大人の心も魅了するモビールの魅力と飾り方を一つずつ見ていきましょう。


1.モビールの癒し効果

モビールの良さはなんといってもその回転にあります。ゆっくりと回転するモビールを眺めていると、なぜか心が癒されます。これは実際に飾っていただかないと伝わらないことなのですが、私たちのモビールはその回転がちょうどいい速度になっています。紙と糸のみで作られているため、素材に温かみを感じるのはもちろんですが、それ以上に「軽い」ということがモビールには重要なのです。マニュモビールに風はあまり必要ありません。人が通る時に起こる気流だけでも、緩やかに回転を始めます。そして、それぐらいの緩やかな回転の方が心地よく感じるのです。木や金属で作られた重いモビールもありますが、それらは風が強く吹かないと回らない場合が多いでしょう。日本のように、あまり大胆に窓を開放しないような住環境では、少しの風や気流のみで回る軽いモビールの方が適していると言えます。


2.モビールを良いと思うとき

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モビールをずっと眺めていてもいいのですが、赤ちゃんでない限りはなかなか時間がとれないかもしれません。普段はインテリアとしてお部屋に馴染んでいるモビールが、ふとした時、無意識に視界に入ってくるときがあります。例えば、ソファで新聞を読んでいてふと顔を上げたとき、または別の部屋から別の部屋へ移ってドアを開けたとき。そんなとき、モビールが穏やかに回転していると、とても癒されます。「あ、空気が流れてたんだ」と、目に見えない空気の流れにも、モビールの動きで気づかされます。これもまた、実際にお部屋に飾っていただかないと実感していただけないことです。お店で回っているモビールと、日常の生活の中で回るモビールでは、全く感じ方が異なるからです。日常の暮らしの中で、モビールが回転するとき、そこにこそモビールの真の良さがあります。

3.どこに飾ればいいの?

どこに飾ると良いかはなかなか難しいところですが、まずあまりオススメできない場所から挙げたいと思います。前述したように、マニュモビールは軽いため、強風が常に吹き込むような場所にはあまり適していません。また、紙でできているため、湿度が高い場所にもあまり適していません。クーラーの吹出口の前や、お風呂やキッチンで湯気や蒸気が常にかかるような場所には適していないと言えます。

それ以外の場所でしたら、どこでもOKなのですが、もう一つだけ言えば「あまりモノがなく、空間が空いている場所」の方がモビールの良さが一層際立ちます。すぐ近くに家具などがなく、抜けが良さそうな場所です。通常のお部屋でしたら、四隅の角の部分は最も簡単に飾りやすいポイントです。机の上などの空間に飾るのも、作業や勉強の合間にふと見上げられるので良いでしょう。他には寝室のベッドの上(眺めながら眠りにつけます)や、出窓の天井から吊り下げるのも、カーテンから漏れる光と重なって幻想的な雰囲気を醸し出してくれます。

また、太陽光や照明が直接当たる場所にモビールを吊り下げることで、壁や床に「影」を浮き立たせることもできます。モビールと共にゆらゆらと揺れる影は、とても趣があり、素敵な空間を演出してくれます。

 

いろいろと書きましたが、あくまでこれは一例にすぎません。まだまだきっと心地いい飾り方があると思いますので、ぜひ自分だけのオリジナルな飾り方を見つけて、生活の中へモビールを取り入れてくださいね。


長くなりましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。モビールは特別なものではありません。毎日の暮らしの中で起こる、空気の流れに沿って回るだけのもの。普段はそこにあることも忘れるぐらいですが、たまにふと眺めたときに、「あ、なんかいいな」と思っていただけたら嬉しいです。その小さな「なんかいいな」が、生活や家庭の空気を巡らせることができていたら、私たちにとってそれほど嬉しいことはありません。